愛する夫が行方不明となりその帰りを待つ女の心情を描く。
生きているのか死んでいるのかもわからないまま、嫌われたのか
飽きられたのか、他に恋仲が出来たのかも判然としないまま
消えてしまった夫の帰りを30年以上待つ女。
同じように夫が失踪して3年になるもう一人の女性を登場させて
より女の心の輪郭を明らかにしてくれた。
更には傍にいるけどボケでいなくなったと思い込んでいる妻とその夫、
失恋で失踪した息子とその母、と消えた人と待つ人を散りばめていた。
30年、待ち続けてその間は夢の世界にまぎれて孤独を紛らわせていたか。
夢の世界に閉じこもったままでも、良いのではないか。。。