2008-01-01から1年間の記事一覧

もしも第二次世界大戦が回避されていたらという架空の設定で 物語は進む。このフィクションからしてその世界観に引き込まれてしまった。 おそらく軍はますます強大になって都市のデザインは明治時代の建築物のような 西洋式が増えたろうと、つい想像してしま…

ぼくの大切な友達

他人に省みることなく自分の思い通りに事を運んできた男が 友達を一人得るために苦心する。 自分の死を案じたときに果たして葬儀に来てくれる友人はいるかと思案すると 彼の仲間はお前に友達はいないと言い切るのだった。 ここ、こういうこと言えるものだろ…

画家と庭師とカンパーニュ

かつて幼馴染だった実直で朴訥な庭師と奔放自在の画家が 人生の黄昏期に出会った。 対照的な人生を歩んできた二人は子供時代に帰り それぞれが培ってきた経験や知恵を露にしながら 刺激しあっていく。それぞれの生き方に優劣をつけたりどちらが豊かな人生だ…

ワールド・オブ・ライズ

ディカプリオが男っぽさに磨きをかけて登場。 若手とベテランコンビが情報網を使ってスパイ活動するのだが 昔見た「スパイゲーム」を思い出す。多発するテロの一部分を取り上げただろう、その内容には考えさせられる。 世界のマネーの流れそれを監視するスパ…

252 生存者あり

巨大台風が東京を襲う…のだが。 物語が唐突に始まっているような気がしてならない。 主人公の置かれた背景がいまいち印象が薄い気がする。 救助現場で仲間を失った兄弟のレスキューは罪の重さに苛まれているのだが。 そんな中巨大台風が街を遅いレスキューか…

HAPPY FLIGHT

飛行機が飛ぶにいたるまでたくさんの人々の支えがある。 普段は見られない裏方にスポットを当てている映画だ。 それぞれの仕事の役割が映画の伏線となっていてるのも面白い。 かっこ悪くて見っとも無くて汗かいていて… 華やかなイメージの航空業界を人間の汗…

ブタがいた教室

クラスで豚を飼って春にはみんなで食べようという教師が生徒に提案する。 生徒たちは一致賛成し豚をかわいがる。豚小屋を作り残飯をあつめそしてPちゃんと名前をつける。 この名前をつけるというところから家畜からペットへと気持ちが変わりだす。卒業するま…

ブラインドネス

全世界の人類が原因不明の病により盲目になるという話。 設定が面白いので見に行った。感染することで盲目になると思われて、政府は患者を隔離することにした。 この隔離病棟での抗争がほとんど。 中には秩序らしきものが生まれようとするのだが それを壊す…

まぼろしの邪馬台国

長崎の異人「宮崎康平」が生涯をかけておった邪馬台国のなぞに迫る物語。 妻役の吉永さゆりの立ち振る舞いの美しさが感動的。 邪馬台国は島原にあったとの自説を信じる康平と妻・和子が九州の各地をめぐるシーンが とてもきれい。印象的なのは夕日に燃えて黄…

ブロードウェイブロードウェイ

ミュージカルに欠ける情熱を描いた作品。 オリジナルの作品が現代に甦る際のオーディションの風景を ドキュメントしたものだが 今ひとつ感情移入できなかった。 なぜだろう。 物語を知らないからか。沢山の人物にスポットを当てたためぼやけてなかったか??

容疑者Xの献身

名探偵の物理学者が大学の同級生だった数学教師の仕掛けたなぞを解いていく。 堤真一の演ずるやつれた数学教師は新鮮でよかった。 女の諦念のようなものをにじませる松雪もよかった。 福山雅治と芝崎コウによる映画かと思ったが真の主役は前述の二人のようだ…

パコと魔法の絵本

う〜ん 子どもっぽいけれど、子供向けではない。 おしゃれなエッセンスをふんだんに取り入れたものの 笑いも泣きもない半端な感じになった。

20世紀少年

テンポは速くてカット割りも堤監督らしさがあった。 ただ、なんでそうなるの?という飛躍がありすぎてついていけなくなった。 単純に破壊やサスペンスで惹こうとするのんはどうか。

赤い風船

拾った風船と友達になる物語。 まるで絵本のような美しい友情の物語。 純粋無垢な世界に戻れる。 灰色の街の風景にひときわ目立つまん丸な赤い風船。 大要のように少年を照らし寄り添う。ラストは圧巻だった。 パリ中から風船が友をなくした失意の少年の下に…

白い馬

50年前の作品をじっくりと見た。 舞台はどこか、湖面の広がる幻想的な世界であった。 そこを走る馬の姿は美しい。 画がすでに美しいのだ。 馬にまたがって走る少年、なびく金髪。馬のたてがみ。 それを真正面から追うカメラワーク。 飛んでいるような錯覚を…

落語娘

噺家を目指す若い娘と頼りないお師匠が追う呪われた怪談を巡る物語。 役者が役どころを全うしているような映画だった。 女プロデューサー役が妖しくて良い。 女性が受ける差別、嫌がらせをはっきりと映し出してもいた。 結構新鮮だった。 冒頭、放送禁止用語…

イントゥザワイルド

多感な青年が真理を探すたびに出かけていく… アメリカ全土を股にかけるようにしての大移動。 挿入される美しい風景。 潮騒、雁の群れ、馬の走る姿、川面の光…とても詩情感あって美しく作品に緩急を与える。 主人公が空を見上げるとそこには飛行機雲が尾を引…

ジプシーキャラバン

ばらばらに放浪しているジプシーが音楽ライブのために集い6週間にわたってアメリカを横断するドキュメント。 一人一人の生い立ちが取り上げられ音楽と踊りにかける情熱を語らしめる。 演奏される音楽はどことなくインドで、スペインでなんとも言えない魅力的…

ハンコック

アクションコメディ。 理屈抜きに楽しむ娯楽作品だ。 アンチヒーローが真のヒーローになるためには人々の愛が必要。

いまここにある風景

人類によってなされた環境破壊により広がる荒廃の風景を紹介するのだが… 訪れた中国の話ばかりで飽きてしまった。 スケール感や哀愁を演出するためのゆったりとした作りはなんだか間抜けで眠くなる代物。 中国の躍進を見せたいのか、その発展の影を見せたい…

デトロイト・メタル・シティ

物語の前半はテンポ欲よくて、人気者と凡人の二重生活に悩む主人公がコミカルに描かれていた。 だが後半になるにしたがってだれてきていた。 挫折→帰郷→励まし→復活になるのだけど、ばたばたと進みすぎる感じがした。 またこれを成立させるために前半にはあ…

ダークナイト

バットマンの最新作。 大勢の人々を守る正義の味方が、不特定多数の人々に翻弄されていく。 弱き人々は群れてパニックする集団として描かれている。 その弱みを巧みに利用するジョーカー。その魔手によって正義の検察官は醜く姿を変えて 欲望に操られていく…

4ヶ月、3週と2日

ルーマニアの映画。 ある女学生の数日の出来事を描く。 でもその数日で彼女らの人生は大きく揺らぐ。カット割が少なく退治する人間を大きく取り上げている。 なんだか人物画を思わせる。主人公のオティリアは妊娠したガビの中絶手術を支援する。 当時のルー…

悲しみが乾くまで

男の友情、夫婦愛、家族愛の天秤か。 夫は多くの謎を残して死んでしまった。 残された友人ジュリーと夫人、子供は死んだ夫を介して交わっていく。 ジュリーは夫人よりも夫のこと子供のことを知っていて嫉妬するし 甘えてくるし、人を亡くした直後の心の揺れ…

アクロス・ザ・ユニバース

ビートルズの楽曲を使ってミュージカル映画を作りました。 素材としての音楽のよさは分かるけど映画作品としては物足りないかんじだった。 全体的に地味というか、歌声に負けているというか… う〜んな感じ。

闇の子供たち

なかなか重たい作品。 児童買春、人身売買の現実が描かれているが タイの子供を買う日本人が二組描かれていて興味深い。 一人はロリコン趣味のおとこ。 もう一人は自分の子供の命を救うためタイの子供の生きた心臓を移植させたがる親。 人間を商品として見せ…

スカイ・クロラ

戦争がショーになった世界。 面白い舞台設定。高度に発達した文明社会は全てが制御可能な世界となり 人間は予定通りの人生を送ることになる。 日々淡々と、変わらない毎日を過ごすだけでは狂ってしまうのだろうか。 ここにショートしての殺し合いをサービス…

崖の上のポニョ

五歳の男の子の冒険譚といえようか。 魚から人間になったポニョをつれて、家を出た母を捜す話で 中々面白いのだが、説明的なシーンが多く観ていてちょっとだれてくる。 大人が子供に接するときにあのように同意を求め、理解を求め、説得するつもりで話すのだ…

クライマーズ・ハイ

日航機が墜落した当時、地元の新聞社の記者がこの未曾有の事件を いかにして読者に伝えていくか葛藤する物語。 新聞が出来るまでの社内での駆け引きや命がけで記事を送る記者社内派閥や勢力、圧力をかいくぐって紙面を作り読者に届けたい。 その熱い気持ち。…

インディ・ジョーンズ クリスタルスカル

インディージョーンズの最新映画。 痛快娯楽作。というのが良く似合う作品。 ストーリーは起承転結が明快なストーリーで誰もが単純にどきどきし 楽しめる作品だ。 ただ、ミステリアスを宇宙人に結びつける点は不満。