2017-01-01から1年間の記事一覧

笑う故郷

故郷アルゼンチン・サラスを捨てたノーベル賞作家が凱旋するのだが。 最初は歓迎ムードで演説会でもリップサービスするのだが、サラスの住民は 大作家となった彼に複雑な感情を持っており田舎者特有の劣等感を滲み出していく。 市長、絵画コンテストの落選者…

全員死刑

福岡久留米で起きた殺人事件をベースにした映像。 冷たい熱帯魚の関係者が制作したとの触れ込みだったので見たのだが 狂気さやスリリングさ緊張感が足りなかった。 田舎のチンピラが見境なく場当たり的な生活、事件を起こしているようにしか見えない。その何…

ボブという名の猫 幸せのハイタッチ

その日の食事、寝床にも苦労しているヤク中のホームレスが たまたま拾った茶トラの野良猫と暮らしだすことで 人生が好転していく物語。 本国イギリスでは軽いタッチの映画なのかしら。 売出し中の若手イケメン俳優と猫の物語なら そこそこ当たるだろうという…

ハクソー・リッジ

鑑賞するまで、沖縄戦で戦った人物の実話に基づくものとは全く知らなかった。 冒頭、主人公の兄弟が崖に登る所から始まり、彼の人生が崖と関わることを前面に訴える。更に兄弟げんかでブロックで相手の頭を殴り瀕死に追いやるも、壁に掲げられたキリストの絵…

マンチェスター バイ ザ シー

兄の死をきっかけに捨てたはずの故郷に戻ることになった主人公リー。この映画はきっとリーの心が許し許されていく筋だろうと思い込んでいたが綺麗に裏切られた。おかげで大変充実した鑑賞となった。 自分の過失で3人の子供たちが焼け死に、生き残った妻とも…

わたしは、ダニエル・ブレイク

イギリスはいつの間にか貧しい国になっていた。世界一の福祉国家だったのに。 病にかかってしまうと、仕事を失い、あっという間に転落していくベテラン大工のダニエル。それぞれの父親が異なる二児のシングルマザー、ケイティ。 職安でであった二人が助け合…

キングコング: 髑髏島の巨神

科学的根拠とかは置いといて、巨大な怪物たちが暴れまわるという爽快感。

ラ・ラ・ランド

冒頭から高速道路上に並んだ色とりどりの車とカラフルな服を着たドライバーたちのダンスから始まる。渋滞のいらだちから晴れ晴れとした空の下で軽やかに踊るさまと楽しい曲が、物語の導入に花を添えている。 1970年代の舞台かなと思ってたらスマホが出てきた…

沈黙

日本人でないスコセッシ監督だから、より深い面白味が出たのではないか。 日本人とヨーロッパ人の宗教観、人生観の差異を際立たせられたと思う。 ロドリゴ神父と日本人として暮らすフェレイラ新婦の対話でも、日本人たちは 棄教で踏み絵を踏むのではなくロド…

14の夜

1987年のとある田舎町で悶々とする中学生のある一日を描いた佳作。 ファミコン、ビーバップ、ボムなど当時の懐かしいアイコンがちりばめられているのだが、観客に対してはあったあったのノスタルジーを抱かせるだけでなく 少年から大人への成長譚として普遍…