アイアンクロー

レスラーとして活躍をした父親のもとに生まれた子どもたちが、

父の人生を追うようにレスラーになり、喜びと苦悩を味わうことになる。

父の束縛により子どもたちの人生が蔑ろに、とも見て取れるが

子どもたち生きる基礎をつくったのは父の愛(指導)である。これにより苦悩もあるが同じくらいの富と名声を得ている。

父の期待に応えようとしたのか、又はレスラーとして成功するために無理をしたのか、兄弟たちは病死、事故による自死、ノイローゼによる自死が続く。残された次兄も人気に陰りが出て現役引退をする。

救いようのない結末だが、死後の世界での兄弟たちの邂逅するシーンはせめてもの救いを見せたかったのか。

エンドロールでは次兄の家族の幸せそうな集合写真をもって劇終となる。