2019-01-01から1年間の記事一覧

家族を想うとき

ケン ローチ監督最新作。 マンチェスターで暮らす四人家族の物語。 フランチャイズの運送業の職を得たリッキー 介護ヘルパーーの妻 リンダ 反抗期の長男セブ、可愛い盛りの妹ライザ。 流行りのギグワークスで細切れになった仕事を 低賃金で請け負う人、家族…

わたしは光を握っている

田舎町から都会へ、自立のために出て来た少女の話。 銭湯に住み込みスーパーのバイトを見つけるがウマが合わず退職。 銭湯の手伝いから仕事をすることの慣れていく。 映画青年、不倫OL、クレーマーなど人に揉まれて逞しくなっていく。 成長の証として、覗き…

ロケットマン

エルトンジョンの伝記作品。 最近、人気ミュージシャンの伝記作品多い。 これまでのレコード売り上げや知名度があればそこそこのヒットが期待できるからだろうか。 代替描かれるのは 屈折した幼少期、栄光、私生活での挫折、孤独、愛されない自分、愛される…

おっさんずラブ

好評だったテレビドラマの続編を描いた。 新たな恋敵として中年、青年の2名を投入し話を大きく展開させようとしたが 大きくさせた分、薄まった印象。薄まったというか発散してしまった。 前作は細かな心理描写が好評だったが映画では描ききれなかったか、 そ…

存在のない子供たち

親の愛情をいっぱいに受ける年頃なのに、子どもが不当な扱いを受けている。これだけでも悲劇なのだが、日本と違ってレバノンは難民が溢れ返っており、児童虐待まで目が行き届かないのだ。主人公ゼインは教育も受けさせてもらえず、狭い家の中でごろ寝、 手伝…

天気の子

映像美の美しさには慣れてしまって驚きがなかった。 家出少年と親無し子という寄る辺ない二人が都会の片隅で 生きぬく物語なのか。少女の天気を操るという超能力で生計を立てようとするが 彼女の体に負担がかかっていた。彼女はそのことを黙って喜ぶ少年のた…

12か月の未来

知的でフランスの上流社会に属していた主人公フランソワが ひょんなことで底辺校の教師になった。 現地の教師も生徒をクズ呼ばわりし匙を投げているような 環境であった。心理テストの逸話で何度も打ちのめされると 自信を無くし行動を起こせなくなるという…

アマンダと僕

無差別テロによって最愛の姉を亡くし残された 7つの姪のアマンダと、風来坊な生活を送っていたダヴィッド。 交通事故ではなく無差別テロに巻き込まれたという設定はフランスの今を 表しているのか。恋人のレナも被害に遭い彼の元から去っていくという喪失を…

海獣の子供

神秘系漫画原作の映画。原作は未見のまま鑑賞したが、正直理解できなかった。 アニメーションの表現力技術力を堪能できるが、その世界観に共感して物語に浸ることはできなかった。普通の少女が異世界に迷い込む成長譚アニメであれば「千と千尋の神隠し」があ…

プロメア

冒頭、主人公と敵の大将のバトルというクライマックスから始まり その派手な立ち回り、見栄で引き込まれる。架空の世界の世界観をストーリーに沿って慣れていく。物語は分かり易く、古典の影響を残しているように思える。物語にじっくり浸る前に圧倒的な映像…

運び屋

園芸事業に失敗した90歳の老人が手にした職は 麻薬の運び屋だった。。。 はじめはビクビクでも大金の報酬を手にするたびにい大胆に、親密になっていく。手にした大金で孫を学校に通わせたり潰れた店を立て直したりと 使うだけ使うところが面白い。 悪事と大…

翔んで埼玉

漫画原作の架空のストーリーと、それを聞く現実世界と並行していて 面白い。 埼玉県民が不可触民のごとく差別されるのだが 埼玉県という現実と架空の設定を破城するギリギリ手前で踏み止まった感がある。 一つ一つの小ネタは光るが連続させるとそうでもない…

グリーンブック

ロードムービーで格差あるバディものがこんなにも面白いとは。 一つ一つの設定に意味があり最小限の要素で物語を構築していて無駄のない数式のような美しさがある。 荒くれ者と芸術家、大家族と孤独、差別と被差別、与え、与えられること、さまざまな対比が…

ボヘミアンラプソディー

歌唱力やライブの群衆の映像は迫力があって楽しめた。成功したミュージシャンの伝記作品は観客にも思い入れがあり、ノスタルジーに浸れるから、動員も見込めるのだろう。