2012-01-01から1年間の記事一覧

アウトレイジ ビヨンド

続編となる今回は復讐劇。 こうもり役のマル暴の片山が 東西それぞれの暴力団に戦争を仕掛け自滅を 目論んでいたのだが 一匹狼の大友だけは見抜いていた。いろいろな理屈よりも 暴力と啖呵ですっきりした作品。

眠れぬ夜の仕事図鑑

命の食べ方の監督による作品。定点観測の様に様々な夜の営みを 無言で追うのだが まあ、退屈だった。命の〜のころは 食べ物が大工業的に生産される スケールのでかさに圧倒されたのだが 今回のは各個人の夜の営みと言った体で 退屈であった。

さあ、帰ろう。ペダルをこいで

社会主義国家だったころのブルガリアを脱出していた青年の 人生を振り返り取り戻していく物語。運動家として英雄だった祖父が 事故後、記憶喪失になった青年を引き取りに行くのだが そのモグラのような生活ぶりに驚き ゲームに熱中していた子供時代を思い出…

最強のふたり

首から下が動かない富豪と無職で貧しい黒人のバディ映画。 黒人ドリスが失業保険目当てで 富豪の下を訪れたのだがひょんなことから介護職として採用が決まる。人生に失望していた富豪がドリスの遠慮ない発言や押しの強さで 生きる逞しさを取り戻していくとい…

あなたへ

高倉健主演作 ロードムービーというところがいい。 亡妻の遺言に従って彼の上の生まれ故郷である長崎まで 思い出を一つ一つ噛み締めながら旅していく。道中で出会う人は行きずりではなく また別の旅先で出会う人で 奇妙な縁を感じさせてくれる。車上荒らしに…

夢売るふたり

面白かった。 家事で店を失った二人が 店を再建するために始めたのが 結婚詐欺とは。妻の操縦で夫はいやいやながらも 結婚詐欺をはたらくのだが 夫側もだんだんと妻以外の女を知るにつれ 妻の操縦の手から外れていくところが面白い。象徴的なシーンとして 児…

リンカーン弁護士

アメリカ流サスペンス映画。 派手なドンパチがない分 ウィットの応酬、スタイリッシュなカットなどで 見せてくれるのだが、ストーリーが凡庸。弁護を依頼された被疑者は世間知らずのぼんくらかと 思われたが実は過去にも犯罪歴があって野放しにされた という…

かぞくのくに

安藤サクラと井上新が引き裂かれる兄弟役として描かれていた。 淡々と描かれていく二人やその両親、親戚、監視役などが これまた淡い色彩の中で、彼らなりの日常を送っていく。 その日常は彼の国の気まぐれで人もたやすく切られていく。 この容易く切られる…

闇金ウシジマくん

テレビドラマを映画化。 原作のギャル汚くんと出逢いカフェを統合した内容。脇の人物の描き方がステロタイプで分かり易い。 貧しさ、というものの描き方がリアルでよい。 今の貧しさは喰えないではなく 孤独なのだ。ミコとジュンが都会の中でもがく姿を 対照…

ぼくたちのムッシュ・ラザール

教師と偽ってその職に着いたラザール 教室で自殺した教師の代用教員という嘘だったのだが 混乱の中、なんとなく納まってしまう。先生の自殺を目の当たりにして心を閉ざしてしまった 生徒たち、そして祖国を追われた傷を持つラザール先生いずれ、無免許である…

プロメテウス

人類の起源のなぞを・・・という思わせぶりの キャッチコピーだったが エイリアンの誕生物語だった。セットの美しさ、カットの洗練さは目を引いたが 人物描写が薄っぺらい。CG技術が発達したお陰で こういう大作に見えるけど大した事ない作品が増えている。…

ダークナイト ライジング

前作の狂気を期待したのだが アメリカっぽい大味な感じ。

テルマエロマエ

テレビドラマのスペシャル版でも 良さそうな内容であった。 原作にオンナッケがないから売れない漫画家を 登場させて彼女を軸にタイムスリップするローマ人と 交わらせていく。小奇麗にまとまってはいるが 小奇麗であって見て得るものはない

きっと ここが帰る場所

ショーンペン主演の映画 映像は美しいが 全編 ぶつぶつ呟く詩的な映画 登場人物の背後関係がよく分かりません。

太陽とオレンジ

イギリスの知られざる移民制作を暴いたドキュメント。 児童虐待、慰み者など引き受け先の聖職者たちによる おぞましい仕打ちとそのトラウマに悩まされる移民たち。 親子間の断絶だけではない 移民後の厳しさに打ちのめされる人々というのが分かった。ただ、…

メンインブラック3

驚きやインパクトを期待して見たのだが 意外とあっさり人情モノ。 これで最後の幕引きか。タイムパラドクスやパラレルワールドといった ロジカルなとんちネタが好きそうだが 見ているほうは言葉の遊びにしか見えないのが残念。JとKの親子のような間柄も唐突…

ムサン日記 白い犬

脱北者のその後を描いた作品。 血のついたジャンパーを洗うところから映画は始まる。 その横で知らぬ顔で用を足す女。 主人公スンチョルのおかれた立場がよく分かる。同じ脱北者仲間のところに厄介になっている身で強くはいえない。 遠慮がちに節目がちに笑…

11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち

若松監督の赤軍、キャタピラーに続く三本目。 三島由紀夫の割腹自決にいたるまでの物語。 今までの作品と違って淡々と描かれている感じで 狂気を感じられなかった。主人公の新では線が細すぎたからだろうか。 満島は思想に取り付かれた学生の雰囲気がよく出…

ルートアイリッシュ

好きなケンローチ作品だが。。。 眠くなってしまって 耐えるのに必死。要点がつかめずうつらうつらしてしまった。。。

ル・アーブルの靴磨き

靴磨き職人の下にたどり着いた不法入国の黒人の子供。 彼をかくまう事で日々の生活に彩が出てくる。 マルセル、アルレッティの描かれ方はなんとも乾いた感じ。 人生のたそがれ時というのだろうか、画面からはしみじみとした 寂寥感が伝わってくる。町内の人…

少年と自転車

少年シリルの赤いシャツが印象的で風景に馴染んでよかった。 その赤シャツが自転車でスクリーンを駆け抜ける様も美しい。何らかの理由で父と離れて暮らすことになったシリルは 父の途切れていく愛情を必死に繋げて行こうとする。 ひょんなきっかけで里親にな…

バトルシップ

まじめなSF映画かと思ったが ユニバーサル100周年のお祭り作品だった。 過去のユニバーサル映画の名シーンを散りばめたであろう 雰囲気。 冒頭の主人公登場→未知との遭遇→戦い→勝利→エンドの 基本は崩さず、落ちは読めるのだが、概ね楽しめる内容。 いまやSF…

ヘルプ

1960年のミシシッピ州。 黒人、有色人種への偏見と差別は当然の様にあったことに驚く。 車やテレビや家電があふれている風景はまさしく現代(20世紀)で その現代(21世紀)であのような仕打ちがなされているのかと錯覚してしまう。主人公であるスキーターの…

人生はビギナーズ

映画のタイトルに人生、をつけるのは もうよさないか。 そんなに人生は軽いものではない。母の死を契機にゲイであることをカミングアウトした父と 残された一人息子。 父は明るい空気で描かれて、息子は暗く描かれていた。 好対照な感じ。 その親子の回想シ…

ヒミズ

正直、園子温作品で期待していた 胸倉を掴まれて眼を開けさせられるような 気迫は感じられなかった。 子役だからだろうか。住田、茶沢の子役は表情豊かで面白かったのだが。 大震災を差し込んであったが なんのためだろう。被災してすべてを失った人が ホー…

the iron lady

マーガレットサッチャーの回顧録 認知症であるサッチャーの錯乱する記憶を通して 過去と現在が交差して、振り返った人生で結局何が残ったかを 描いていたのだろうか。男社会の中で成り上がっていく様やフォークランド紛争の決断、会議でのやり取りなど 面白…

アニマル・キングダム

犯罪を生業にする家族に引き取られた青年の話。 暴力の持つ魅力に取り込まれる手前で、青年は目を覚ますのだが 犯罪に手を染める家族は孤独の埋め合わせの母の愛に 答えるために犯罪を犯しているようにも見えた。取り締まる側の警官の家庭と、犯罪者側の過程…

タイム

遺伝子改良の結果 25歳の誕生日を迎えた瞬間 人は年を取らなくなり、代わりに 可視化された寿命(時間、余生)を貯めて 日々を食いつなぐという しんどそうな設定。こういった設定はいくら作りこんでも ぼろが出て興ざめするという意見もあるが なかなか楽し…

Jエドガー

FBI創設に尽力したエドガーの生涯をドラマ化。 ディカプリオの野心あふれる青年期と我欲の強い老人を うまく演じていた。 アーミーハマーは期待の新人。 若くて美しい。 そんな二人の恋仲まで描いていたのが面白い。 あの閉塞的な時代において自分のセクシャ…

ALWAYS 3丁目の夕日 64

ストーリーは凡庸な類なのだろうが 堀北真希の田舎娘役やなかなかよい。 小雪の幸薄さもよい もたいまさこのわけあり風もよい そして薬師丸ひろ子の良妻賢母がよい。ただ、作品の持つノスタルジーで観客が動員されているのか。 それも寂しくはある。