エゴイスト

イカップルの死別後の愛の行方を描く。

主人公の浩輔は子供時代にオカマといじめられ、周り敵と思い見返すために努力して、ついに見返すことができ、些細な優越感を得て自尊心を回復をさせた。

だがそれだけでは心は満たされず、龍太との出会いで尽くす喜びを知り、これが愛としる。この龍太、その場凌ぎの嘘をつき浩輔の関心を買い貢がせているものかと思いきや、母の看病のため経済的に苦労していることを本当でそれを隠していた。

このお互いを思いやる気遣いをもって二人は一層想い合う。だが、不幸にして龍太は病に倒れ亡くなってしまう。浩輔は喪失感を拭うように、また自分の母を失った時に出来なかった事を取り戻す様に龍太の母へ献身の対象を変えた。

ゲイであるが故、バレない様嘘で身を固めているが、一旦心開くととことん相手を信じてしまうのもゲイらしい心情だ。それだけ孤独で人との関わりに飢えていたのだ。

孤独を埋め合わせるために相手に尽くす、これはエゴなのか。

確かにエゴだろう。自分を受け入れてもらうために、心の隙間にを埋めるためにお構いなしに相手に接近するのだから。

二人の間に嘘も裏切りもなかったのは、ゲイ特有の幼さ、人の良さも感じられた。

ゲト特有の子供っぽさ、が感じられリアルだった。