12か月の未来

知的でフランスの上流社会に属していた主人公フランソワが

ひょんなことで底辺校の教師になった。

現地の教師も生徒をクズ呼ばわりし匙を投げているような

環境であった。心理テストの逸話で何度も打ちのめされると

自信を無くし行動を起こせなくなるという状態は

子供達だけではなく大人にも言えることだった。

ただ大人は改心することなく去って行ったりするだけだが

寄る辺ない子供たちはフランソワに頼るようになっていった。

移民が押し寄せているフランス現代社会を下敷きに人間愛を描いた。

アマンダと僕

無差別テロによって最愛の姉を亡くし残された

7つの姪のアマンダと、風来坊な生活を送っていたダヴィッド。

交通事故ではなく無差別テロに巻き込まれたという設定はフランスの今を

表しているのか。恋人のレナも被害に遭い彼の元から去っていくという喪失を味合わされる。

健気なアマンダによって自分の人生を取り戻していくのだが

薄味なつくりで落ちに行くまでに寝てしまっった。。。

海獣の子供

神秘系漫画原作の映画。原作は未見のまま鑑賞したが、正直理解できなかった。

アニメーションの表現力技術力を堪能できるが、その世界観に共感して物語に浸ることはできなかった。普通の少女が異世界に迷い込む成長譚アニメであれば「千と千尋の神隠し」がある。本作の主人公ルカとは相いれない印象だ。なぜだろう、ルカに葛藤するところや心情の揺れが見られなかったからだろうか。他のキャラクターたちも意味深長なことを言っているのだが、彼らの由来や根拠が分からず、妄言にしか見えなかった。

言葉では伝わらないものがある、見えないものがあるといいうことだろうが、アニメーションという人の手で作ることで、見えないものは作れないのではないか?

プロメア

冒頭、主人公と敵の大将のバトルというクライマックスから始まり

その派手な立ち回り、見栄で引き込まれる。架空の世界の世界観をストーリーに沿って慣れていく。物語は分かり易く、古典の影響を残しているように思える。物語にじっくり浸る前に圧倒的な映像表現、音楽で体が揺さぶられる感じ。映像と音楽を聞かせるために物語がある、ような。スケールが大きくてよい。

運び屋

園芸事業に失敗した90歳の老人が手にした職は

麻薬の運び屋だった。。。

はじめはビクビクでも大金の報酬を手にするたびにい大胆に、親密になっていく。手にした大金で孫を学校に通わせたり潰れた店を立て直したりと

使うだけ使うところが面白い。

悪事と大金に目が眩んでしまうかと思いきや

彼は自分のペースと信条で仕事をこなしていく。

運送の途中で付けられた見張り役を庇ったり

生き方を諭していく。

裏表なく、あくまで自分の信条に従って行動する。

最愛の妻を亡くしその看取りのせいで運送のスケジュールが狂い

逮捕にいたってしまう。死をもって彼の存在を

絶対的にするかと思ってたが

刑務所で園芸の服役のかっとでおわる。

 

翔んで埼玉

漫画原作の架空のストーリーと、それを聞く現実世界と並行していて

面白い。

埼玉県民が不可触民のごとく差別されるのだが

埼玉県という現実と架空の設定を破城するギリギリ手前で踏み止まった感がある。

一つ一つの小ネタは光るが連続させるとそうでもない、とならずに済んだ。

物語として聞く現実社会では、過剰な差別をあり得ないと笑い飛ばすが

言葉の端々に、気持ちの中に、差別意識が現れてはたと気づかされる仕掛けだ。登場人物が各々役回りがはっきりとして、見ていて分かりやすく虚構の世界にすんなり馴染む。

グリーンブック

ロードムービーで格差あるバディものがこんなにも面白いとは。

一つ一つの設定に意味があり最小限の要素で物語を構築していて無駄のない数式のような美しさがある。

荒くれ者と芸術家、大家族と孤独、差別と被差別、与え、与えられること、さまざまな対比が音楽とアメリカの風景に乗って描かれていく。

説明したりせず状況だけで描くのもいい。

最後、わだかまりを捨て相棒の元に駆けつけるのはよかった。

相棒も差別のわだかまりを超えたのだから。