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カイジ

無気力・無一文の若者たちが船へと借り出される。
その船の名はエスポワール。
船の中ではジャンケンカードでの運命を開き、高圧電流の流れる鉄骨を歩きわたり
最後はEカードなるゲームで敵を打ち負かす。
ゲームはそれぞれ大変に単純。
こんなものでよくまあ、面白く演出したものだと感心した。

ゲームで負けて地価帝国建設という強制労働を課されたカイジ
そこで手にした初任給を使わずにためて地上に戻ると誓うが
差し出されたビールをつい飲んでしまい
二杯目、焼き鳥と次々に金を使ってしまう。
「悪魔的に旨い」という彼のせりふが印象的だ。
単純労働者の習性である酒、女、ばくち、で自堕落な生活
借金漬けの毎日、というのが容易に想像できる。

奴隷となっている者同士でも班員と班長では
搾取の構造が生まれていて社会のありようも描いている。

ブレイブメンロードのシーンでは命を懸けて橋を渡りきろうとするのだが
他のメンバーは次々に墜落。
カイジは幾人もの氏を乗り越え死の中に生を見出していく。

ラストは敵との対峙で血が沸騰しそうなくらいに
策略を練っていく。
藤原達也の目が血走っているシーンは圧巻だ。

シチュエーションが限りなく密室で
派手なシーンはないのだが
役者の表情、せりふで構築される緊迫した空間が
とてつもなかった。

カイジは落ちるところまで落ちて生を見出した。
これは堕落論、なのだろうか。