存在のない子供たち

親の愛情をいっぱいに受ける年頃なのに、子どもが不当な扱いを受けている。これだけでも悲劇なのだが、日本と違ってレバノンは難民が溢れ返っており、児童虐待まで目が行き届かないのだ。主人公ゼインは教育も受けさせてもらえず、狭い家の中でごろ寝、

手伝いをするだけ。幼い妹を嫁に出され(人身売買?)、嫌気がさしてあてもなく家出する。たまたま遊園地の清掃係をしていた黒人女性に拾われ、彼女の赤子の面倒を見ることで家に居候する。弱い立場にいるゼインが赤子を守ろうと大人とやり取りをする。母親がつかまり、二人だけになったゼイン。