紙の月

おもしろかった!
宮沢りえが主人公と考えてみるより
長年寡黙に勤め上げている小林聡子の役柄が
主人公と考えると更に面白い。
自分を押し殺してきた主人公が人に認められるために
金の力を使って魅了していくのだが
だんだんと自分までその力に翻弄されていく。

若い恋人役の学生も金のあるくらしに馴染んでしまい
自堕落なわなに陥り、そこで彼女は目が覚めてしまう。
同時に不正で使い込まれた金が明るみに出て追い詰められていくも
彼女は恬として恥じることなく逃げ出していく。

他人の言葉をそのまま真似たりして自分の空ろさを見せてくれた。

背景も室内ばかり多くて、そこが閉じられた雰囲気が出てよかった。


登場する騙される顧客も魅力的だ。