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ブルーバレンタイン

愛が終わろうとしている夫婦の今と
愛し合った過去が美しく交錯する作品だ。

何よりも愛の終わりで締めたのがよい。
若くお互いに夢中で愛し合ったあのころを思い出し
愛を取り戻し見つめなおすというのではなく
しみじみと終わる愛を描いた。

苦学の末に医者になった妻、流転の生活を繰り返す夫。
そもそもがすれ違うのに、愛の盲目により
惹かれあい結ばれていったのだが
日々の生活の垢によりすれ違っていく二人。

愛犬の死、子供のしつけ、両親との不和で
愛は冷めていく。

過去の二人の熱愛振りが輝かしいばかりに
冷め行く愛の対比が鮮やかだ。



スペイン内戦で家族を失った喜劇役者ホルヘの元に
現れた孤児のミゲル。
仲間のエンリケと三人で芸をすることとなった。
劇団の団員たちはそれぞれの内情を抱え
芸を披露するも飽きられ忘れられていく。。。

せつなさ、つかの間の幸せ、うつろい

ホルヘの遺志を継いだミゲルは
喜劇人として成功するところで幕となる。
そのシーンでは昔の仲間たちの姿が
観覧席の中に浮かんでくるのだが
ミゲルにそこまで思い入れがあったのか、という印象だ。

ホルヘの死に際の走馬灯なら分かるが。。。

この落ちのつけ方、ミゲルの喜劇人としての成功は
みんなの物、といいたいのだろうが
ちょっと安直な感がある。


ホルヘは最後まで堅物だった。
なかなかほぐれていく様が分かりにくかった