ゲゲゲの女房

映画ゲゲゲの女房を見た。

テレビドラマ版の下知識があったので機体はあったけれど
正直しんどい内容だ。

漫画鬼太郎が持つ、社会の暗い部分をかもし出していたように見えたが
どうもその当ては外れた。
いかにも「芝居」を見ている感覚になり、映画に集中できない。

ロケシーンでも2010年の東京の風景があちこちに見られた。
ビル群を走り抜ける自動車、東京駅、マンション、パスモできるバス・・・
こういったものが映りこむと、もういけない。
ああ、いま、芝居を見せられてるんだと思ってしまう。

生活の中に見えない妖怪の姿があるのは面白いし、
茂の母のイメージがまとわりつくのも面白い。
が、最後に妖怪たち側になって踊るのはどういう了見なのだろうか。
受け付けられない。

同居人の狂って行く言動や砂に変わってしまう男など
妖怪というのは人の心の闇、浮世の闇、と見せてくれたように
見えたがそう至らなかった。

時折挿入されるアニメーションも
茂の想像力、思考の世界に誘われていく、、、という
演出としては面白いが、ぴんとがずれてた気もする。

ドラマと比べられて、散々な目にあいそうな作品だ。