マレーナ

第二次代戦中、若くして未亡人となった
マレーナに恋焦がれる12歳のレナート。

一目見たときからマレーナに恋をし
友達の下品な野次に腹を立て彼女を守ろうとする。

映画はレナートの視点・観点で描かれていて
彼の空想・妄想が画となって登場するのは面白い。
泣き濡れるマレーナへの口付けのシーンも
彼の空想だったのだが、それが空想であることを
示すカメラチェンジも鮮やかであった。

レナートの成長と共に進んでいく戦争の影も
さりげなく挿入されているのも面白い。
時間推移の役割というよりは物語らしくしていると思う。

面白い映画はせりふではなくてこういった
演出やカメラワークで物語を語らせている。

最後、街を追い出されたマレーナ
列車に乗って逃げ去っていくのだが、
その後、戦死したと思われていた夫が帰り
彼へ真実を知らすためレナートは手紙を書く。

この手紙がきっかけで夫はレナートを
元の町に連れ戻すことができ
ラストシーンでレナートはマレーナと再会し
そこで初めて言葉を交わせたのだ。

こういうのいいですね。

マレーナに恋して、失って、再会したレナートの
成長物語だ。