プール

登場人物のほとんどが、その背負っている背景を明らかにせず
語らしめなかったのは面白かった。
映画作品って、その物語のもつ本来の世界を監督の力量で見えるようにしたものだとおもう。
だから、この作品もどろどろとした本来の世界なのだが
不要と切り捨てて美しきものだけを救い上げたのだ。

非現実的な夏の夜の美しさ、言葉数の少なさ、プールの水面をうつ風
美しいものをあつめた美しい作品。
ひょっとしたら最小限のピースで物語を作り出したのかも。