バグダッド・カフェ

10年以上前にビデオで一回だけ見たのだが
テーマソング「calling you」だけが頭にこびりついていた。
歌詞もまったく分からないのだけど、絶叫ともいえる
さびの部分が頭の中で渦巻くのだ。

映画そのものは太った婦人が旅する、黒人男性が双眼鏡で覗くというのは
ぼんやりと覚えていた。

作品は、不思議な作品。
御伽噺みたい。
窓に張ってある黄色いセロハンから見える黄色い世界、
真っ青な空、真っ赤な砂漠が色のメリハリを付けてパキパキした
緊張感がある。

独学で覚えたであろう手品でブレンダと打ち解けていく。
ビザが切れるもまた舞い戻ってきていつもの生活が再開される。。。

こういうのハッピーエンドと言うのだろうか?

計算された予定調和的な話の運び方ではなく
断続的ななにか。

タトゥー屋の娘は、仲良過ぎるのが嫌といって出て行く。
旅人のブーメラン青年も居ついている。

さびしくて人恋しくて、そこに留まっては
満たされない心を満たして
そして憑き物が取れたように去る