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おくりびと

面白い作品だった。
納棺師の所作の美しさ、山形の自然の美しさが際立った。
また、ある葬式において。雛人形が飾ってあったままのお宅があり
それをバックに映る本木も美しかったシーンだ。

白子や鶏肉にむしゃぶりつくシーンはいかにも生は生によってという
安っぽい説教に見えた。あまり感心はしなかった。
むしろ物言わぬ観葉植物の無数の群れのほうが、何かを感じさせてくれてよい。

映画だから仕方ないのだろうが
話が上手くつながり過ぎているのが気になる。
ワンクッションあったり遊びがあってもよかったのではないか。

納棺師の仕事が差別されているという話題の立て方もしっくりこない。
旧友の怒りの忠告もぴんと来ない。
何より、高校生で事故死した娘の葬儀を舞台に差別されている仕事として
描くのはいかがなものか。死に面した人々の弱させつなさを描く作品なのに
急に軽く扱われた感がある。

広末涼子広末涼子を演じていた。


温泉の馴染み客が火葬場の職員とか、ちょっとくどい。
最後にたれる説教もなんとなく軽い感じがした。

ラストは生き別れの父親の納棺をするのだが
子供時代と取り交わした石を握り締めていたというのは
理解はできないし、感ずるところもない。

石という小道具がなくても親子の和解は描けるはずだ。

本木が山形の風景の中チェロを引く姿はりりしく美しかった。