大阪ハムレット

松坂恵子が演じる肝っ玉母ちゃんとその子供たち、と怪しいおっさんの話。
兄弟はどうやら異父兄弟のようで自分の出生の秘密を気づいたり気づかなかったりしながら
生きている。多感な時期の子供たちが振り回されていく姿はこっけいだが
物悲しい。
映画全編には悲惨さがなく、全体的に朗らかなトーン。
登場する大人の教師や近所の人々もどこか間が抜けた憎めないキャラクターだ。
そうすることで子供たちの世界を浮き立たせようとしているのだろうが
なんとなく上滑り。大人と子供をつなぐ癌に侵されたおば役もアクセントになってないような。

生きるべきか死ぬべきか、のハムレットの世界観を下敷きにしているのだが
モノ足らず。