クライマーズ・ハイ

heureux302008-07-28

日航機が墜落した当時、地元の新聞社の記者がこの未曾有の事件を
いかにして読者に伝えていくか葛藤する物語。
新聞が出来るまでの社内での駆け引きや命がけで記事を送る記者社内派閥や勢力、圧力をかいくぐって紙面を作り読者に届けたい。
その熱い気持ち。
興味深かったのが事故の惨状を目の当たりにした記者が
はじめ優男風だったのが、気が狂って行くさまが描かれていた。
極限状態に置かれて人間が壊れていくという、、、
新聞社の生々しさを演出していた。

被害者遺族が地元紙を信頼して新聞を求めている、
このシーンもよかった。

新聞社の闇の部分(販売システム)や記者の引き抜き、地方紙と朝読毎との戦いなど
見ているだけで知恵熱の出そうな濃い一本だ。
カット割りも極端に多いがそれがまた、緊迫と熱病のような興奮を覚えさせる。


山登りのクライマーズハイという現象を織り交ぜて映画に緩急を与えている。