明日への遺言

heureux302008-03-03

終戦後、戦犯として勝利国の裁判に立ち向かい
彼らの非を認めさせ、部下の罪を一身にかぶった
岡田資中将の話。

映画は法廷内と監房がメインで戦時下としての
火花が飛び散るようなシーンは挿入されていない。
言葉だけで物語が進められる映画だ。

裁判の内容は軍需工場もない生活圏へ空爆した兵士を捕らえて
内規で処刑したことによる、罪を裁かれてた。

弁護側は蔑ろにされつつあった国際法違反を盾に
検事側は捕虜を殺してはいけないという国際法を盾にせめぎあった。
検事も弁護士もアメリカ人で、同胞どうしで不利に見えた。

岡田は、無辜の市民を殺戮した捕虜を内規に沿って処刑し
刑の執行役には罪はないとし、命令したことの罪を負った。
悪いところは悪いと指摘し、責任は明確にしてとる、というところがすさまじい。
これは死ぬことを覚悟して、取り組まないと
腰が引けてしまう。

戦争と平和を考えるというより
人の使い方、使う人の覚悟を考えさせられた作品だ。